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遺産を相続したとき、どこに相談すればいいか?
相談場所と費用をまとめました
親や祖父母・兄弟姉妹など、身近な人が亡くなったとき。悲しみの気持ちのなかで待ってはくれないのが、死去に伴う様々な手続きです。
その中で最も心労が重なるのが「相続」の手続き、と言われています。
突然土地や家、マンションなどの不動産を相続したとき、まず何をするべきか?
相続がわからないとき・迷ったとき・困ったときの相談はどこにすればよいのか。
費用はいくらかかるのか?
わからないとき・困ったときの相談先と費用を早見表にしました。
わからないまま手続きを誤ると、後々問題が起こります。
自己判断せず、必ず専門家へ相談しましょう。
相続の相談先は、下記の4つです。
① 税理士→ 相続税が発生するか?申告が必要か?など税務担当
② 弁護士 → 遺産分割や遺留分減殺請求、相続で揉めているとき
③ 司法書士 → 不動産を相続したとき、相続放棄をするとき、遺言書があるとき
④ 行政書士 → 相続財産の調査、遺産分割協議書作成
ただ、相続は一般的に複数の士業(たとえば税理士+司法書士、税理士+弁護士etc…)が関わってくる案件がほとんどで、その場合どこから手を付けて良いのかわからない、誰にまず相談していいのか分からない…ということが起こります。
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相談さぽーと |
税理士 | 弁護士 | 司法書士 | 行政書士 | |
---|---|---|---|---|---|
相続財産の調査 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
遺産分割協議書の作成 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
相続のトラブル・揉め事 | ○ | × | ○ | × | × |
代理人として交渉 | ○ | × | ○ | × | × |
解決調停・審判の弁護 | ○ | × | ○ | × | × |
相続税申告 | ○ | ○ | × | × | × |
相続財産の評価 | ○ | ○ | × | × | × |
相続不動産の所有権移転登記 | ○ | × | × | ○ | × |
相続放棄手続き | ○ | × | × | ○ | × |
遺言書の検認 | ○ | × | × | ○ | × |
上記の表のとおり、各専門家はそれぞれ出来る範囲が異なります。例えば最初に相談したのが税理士だった場合、不動産の名義変更や代理人交渉など、そこだけでは対応しきれない場面が出てきます。
その場合は最初に相談した税理士の引き継ぎや紹介を通して、別の専門家に依頼するのが一般的なのですが…こちらには見えない紹介料が発生したり、不透明な費用の負担が増す可能性も。
士業にも得意分野があります。相続分野に精通した税理士/弁護士/司法書士/行政書士へ相談するべし
また、士業をされている事務所は数多くありますが、「相続を専門に扱う」事務所に依頼しないと知識が乏しかったり、あとから高額な費用を請求される…など思わぬトラブルに繋がることもあります。
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相続の手続きにかかる費用は、相続財産の総額によって決められるのが一般的です。
相続財産 | 費用 |
---|---|
2,000万円未満 | 20万円前後 |
4,000万円未満 | 25万円前後 |
6,000万円未満 | 30万円前後 |
8,000万円未満 | 35万円前後 |
1億円未満 | 40万円前後 |
それぞれ必要に応じて手続きを依頼する場合は、相談先別に費用が発生します。
■不動産相続がある場合 | →司法書士への不動産登記手続きの費用 不動産の評価額が高いほど費用も高くなる。 不動産が3,000万円の評価の場合:30万円前後 |
■相続税が発生する場合 | →税理士への申告手続き費用 遺産総額の0.5~1.5%が相場。 遺産総額が8,000万円の場合:40~120万円 |
■相続争いが起きた場合 | →弁護士への紛争解決のための費用 着手金:20~50万円 報酬:経済的利益の10%~15%前後 |
相続財産の調査 | 3万円~ |
遺産分割協議書の作成 | 3万円~遺産の評価額の0.1%程度 |
相続不動産の調査 | 1万円~ |
財産の名義変更 | 金融資産の調査:2万円~ 預貯金の払い戻しや名義変更:銀行1支店につき2万円~ 車の所有権移転登録:5万円~ |
相続放棄 | 5万円~ |
登録免許税とは不動産の登記の際に必要となる税金です。
所有権移転登記や所有者の住所変更、抵当権の設定登記など不動産の権利に関する登記のときに必ずかかってくるお金です。
相続による所有権の移転にかかる登録免許税は不動産の課税評価額×0.4%です。
不動産の課税標準額 | 登録免許税 |
---|---|
2,000万円 | 8万円 |
4,000万円 | 16万円 |
6,000万円 | 24万円 |
8,000万円 | 32万円 |
1億円 | 40万円 |
相続を実際に経験した方に、相続手続きにいくらかかったかを聞いてみました。
相続した財産 | 土地と建物、預貯金 | |
遺産の金額 | 土地の評価額 800万円 家の評価額はほぼなし 預貯金 200万円 |
|
依頼した専門家 | 税理士・司法書士へ依頼 | |
専門家に支払った手数料 | 約60万円 | |
【後悔している事】 不動産の登記が先代のままで、時間とお金がかかってしまいました。 司法書士の手数料はさほどでも無かったのですが、登記にあたり、境界の確定が必要になり急きょ依頼した土地家屋調査士の手数料が高くて驚きました。 下調べして良心的な価格の専門家に依頼すれば良かったと後悔しています。 |
相続した財産 | 銀行預金と退職金 | |
遺産の金額 | 預金 2000万円 退職金 1000万円 |
|
依頼した専門家 | していない | |
【後悔している事】 不動産のような名義変更の難しい遺産はなかったため、自分で手続きをしました。が、細かい事務手続きが非常に多かったです。 あちこちに電話して書類を市役所に何度も取りに行きました。医療保険の手続きをするために、病院で1日潰れた日もありました。 結局全ての手続きが終るまでに1ヶ月近くかかりましたので、少し手数料を払っても法律の専門家に依頼したほうが楽だったかも知れないとも思います。 |
相続した財産 | 土地と預貯金 | |
遺産の金額 | 土地 約800万円 預貯金 約150万円 |
|
依頼した専門家 | 税理士へ依頼 | |
【後悔している事】 遺産が多い場合は、やはり専門家に頼んだほうが多少お金がかかったとしても安心です。 |
相続した財産 | 家、宅地、田畑、山 | |
遺産の金額 | 不動産の評価額 800万円程度 | |
依頼した専門家 | 税理士・司法書士へ依頼 | |
専門家に支払った手数料 | 約20万円 | |
【後悔している事】 特に遺言状などはありませんでしたが、法定相続人が二人しかいなかったので何の問題もありませんでした。 が、やはり専門家にお願いすると、時間や手間はかかりませんが費用が高いので、自分たちでするのもありだったなと思います。 法務局が遠いので、費用をとるか時間と手間をとるか、悩みどころです。 |
相続した財産 | 現金、土地、債権 | |
遺産の金額 | 現金 300万円 土地の評価額 500万円程度 1000万円の債権 |
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依頼した専門家 | 税理士に相談 | 【後悔している事】 土地は既に共有名義だったので、持分を相続人全員の共有で相続しましたが、今後のことを考えると1人の名義に整理した方が良いと考えています。 相続の話が出た時がチャンスだったのに失敗したと思います。 |
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