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こんなとき、はじめて手にする遺言書に戸惑ってしまう人も多いかと思います。
このページでは、遺言書があるときの相続の流れ・遺言書の効力と、遺言書の開封と検認についてわかりやすく解説しています。
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遺言書がみつかったら、その遺言書が自筆証書遺言なのか?公正証書遺言なのか?によってその後の流れは変わってきます。
👇詳しく見ていきましょう!
遺言書があると本人から聞いていなかった場合でも、家族が知らぬ間に作成されている可能性があります。
入院先の病院やそれまでいた施設に保管されていた、自宅のタンスの中にしまわれていた、ベッドの下から見つかった、貸金庫に保管してあった、など発見場所は様々なケースがあります。
まずは遺言書があるかどうか、しっかり調べることから始めます。
遺言書の種類は大きくわけて2つ。
自筆証書遺言は自力で家族が探すしかありませんが、公正証書遺言は相続人(代理人でも可)が全国の公証役場で無料で検索でき有無を調べられます(閲覧は1回200円、謄本は1枚250円必要)。
自筆証書遺言がみつかったときは裁判所で”検認(けんにん)”という手続きが必要です。
一方、「公正証書遺言」の場合は公証人という専門家が関与して作られたものになるので、検認の手続きは不要です。
遺言書は通常封印がされています。発見者はついついその場ですぐに開けて確認したくなりますが、裁判所での検認手続きまでは開封してはならないことになっています。
勝手に開封した場合は5万円以下の過料を課されることもあるので、注意が必要です。
誤って検認前に開封してしまった場合はその遺言が無効となるわけではないのですが、
…など、無用な争いや言いがかりのきっかけができてしまいます。勝手な開封は絶対にしないようにしましょう。
検認は「遺言の現状を確認すること」が目的のひとつなので、封の無い遺言書でも検認の手続きを行う必要があります。
手続きができる人 | 遺言書の保管者、遺言書を発見した相続人 |
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手続きの場所 | 遺言を作成した人の最後の住所地の家庭裁判所 →管轄裁判所(裁判所公式ページ) |
かかる費用 | 遺言書1通につき800円(収入印紙) 連絡用の郵便切手 |
必要なもの | ・遺言 ・遺言者の出生時から死亡時までの戸籍謄本 ・相続人全員の戸籍謄本 ・申立者の印鑑 ※検認後、遺言の検認済証明書の申請に遺言書1通につき150円分の収入印紙が必要です |
遺言書の検認は、遺言者の最後の住所地の家庭裁判所へ申立てを行います。
検認が済むと「検認済証明書」が付された遺言書として返還されるので、これを被相続人の遺産の名義変更などの際に使用することになります。
自筆証書遺言は自由度が高い反面、民法で決められた形式上のルールを守らないと無効となってしまうことも。
見つかった遺言書の無効/有効の判断はどのようにされるのかを見ていきましょう。
遺言書に記載する文面は全て作成する人が自分で自筆で作成する必要があり、パソコンで作成した文書をプリントして使うことはできません。
財産目録を記載するような場合でもパソコンからプリントアウトしたものではなく、自筆で転記したものでなければなりません。
遺言者は自らの氏名を記載し、さらに押印が必要です。
押印は認印でも実印でもどちらでも良いのですが、実印を用いたうえで印鑑証明書が添付されているとさらに信頼性の高い遺言になります。
遺言書が複数作られた時にどちらが有効なのか確認するため、さらに遺言をしたときに年齢条件を満たしているかどうかの確認のため、日付は必ず必要です。
「吉日」という表現は日付がはっきりしないため不可で、しっかりと年月日が記載されていなければなりません。
文言を間違って修正されている箇所があるときは、民法968条2項で定められた訂正ルールに従って訂正されている必要があります。
【自筆遺言書の訂正方法】 |
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上記すべての訂正方法を満たしていることで、訂正箇所が有効となります。
上記①~④が守られていない遺言書は無効と判断されることになります。
遺言書の偽造や変造があった場合は当然無効となりますが、これらが疑われる場合には当事者間では解決できないでしょうから、裁判で判断を委ねることになります。
そのほか、最近は遺言書を残した被相続人自身の遺言能力の有無が問題になっています。
このような場合はその遺言は無効となるので、遺言書作成当時の遺言者の判断能力の有無を争って裁判になるケースがあります。
ときに医師の診断書が添付されていて、判断能力に問題がないことを証明している遺言もありますが、絶対に有効とみなされるわけではありません。
遺言書の内容と有効性を確認したら、相続人同士でどのようにするか話し合っていきます。
遺言書の通りに遺産を分割する場合は遺産分割協議は行う必要がなく、遺産分割協議書の作成も不要です。
遺言書に記載された内容通りに、不動産は法務局で相続登記を行って名義変更を行い、預金は各金融機関で名義変更を行います。
名義変更の手続きでは「相続によって確かにその財産の権利を得た」という証明をするために、遺言書・被相続人との関係を示すための戸籍謄本が必要です。
名義変更後は相続人それぞれが相続税の申告・納税を行います。
遺言書がある場合は原則としてその遺言の内容が優先されますが、遺言の内容が現状に照らしてあまりにも現実的でない場合など、相続人全員の合意があれば遺言とは異なる内容の遺産分割協議書をまとめることができます。
ポイントは相続人「全員の」合意がなければNG、という点。相続人のうち、誰か一人でも反対があれば遺言の内容が優先されることになります。
相続人全員が合意すれば、その合意のもと、遺産分割協議書を作成して書面化します。
この遺産分割協議書は、不動産・銀行預金・有価証券など遺産の名義変更をするときに必要になります。
「遺留分」とは、相続人に認められる最低限の遺産の取り分のことです。
遺留分の権利を持つ人 | 配偶者・子(代襲相続人を含む)及び直系尊属 兄弟姉妹や相続放棄をした者には遺留分はありません |
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遺留分てどのくらい? | 相続人全体で、相続財産の2分の1 (相続人が直系尊属のみの場合は3分の1) |
遺言書の内容がこの遺留分を侵害する内容となっていて遺留分の権利者が納得できない場合には、共同相続人に対して「遺留分減殺請求」を行うことで自身の遺留分を取り戻すことができます。
これは例えば遺言が、特定のひとりに遺産を集中させるような内容になっていた場合や、家族(相続人)以外に遺産を相続させたい、という内容だったときに考えられる手段です。
遺留分が侵害されている内容の遺言でも、侵害されている遺留分の権利者が納得していれば遺留分減殺請求をしなくてももちろんOKです。
被相続人は基本的に自身の財産の分配について自由に希望することができますから、遺族が故人の遺志を尊重して遺言の内容を実現させる場合は遺留分の侵害は問題にならない、とされています。
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