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4. 【REINS（レインズ）不動産流通機構とは】機能と仕組み

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全国の不動産会社が、無数にある不動産の情報交換に利用しているシステム、「REINS」（レインズ）。

不動産の売却を考えている方は耳にしたことがあるかもしれません。

・レインズって何？
・どうやって使われるの？
・うちの物件も登録されてるの？

このページでは、不動産売却時のレインズの仕組みや使われ方・メリットと、登録される/されない物件、レインズを見る方法について解説しています。

REINS（レインズ）のシステムとは

レインズとはReal Estate Information Network Systemの略称で、不動産物件情報交換のコンピュータネットワークシステムのことを言います。

→レインズのサイト　http://www.reins.or.jp/

不動産流通機構の近代化方策として、建設省（現在は国土交通省）が『不動産の情報を標準化して情報を共有化しよう！』ということを目的に企画して、1990年にできたネットワークシステムです。

どこが運営してるの？

レインズは、国土交通大臣の指定を受けた指定流通機構（全国に4つある下記の公益法人）によって運営されています。

• (財)東日本不動産流通機構
• (財)中部圏不動産流通機構
• (財)近畿圏不動産流通機構
• (財)西日本不動産流通機構

日本全国の不動産業者が加入していて、標準化された不動産情報がネットワークを通じて会員である不動産業者に公開されています。

会員のメリット

（１）会員の不動産会社しか利用できない
（２）現在売出し中の全国の不動産が検索できる
（３）過去の売却状況が判る

REINS（レインズ）の機能と仕組み

「家を売りたい」
「マンションを売りたい」
「土地を売りたい」

…こんなふうに不動産を売却したいと思ったとき、購入してくれる人を自分だけで探すのはほとんど不可能に近いので、まずは不動産会社に出向いて売却の仲介を依頼するのが一般的だと思います。

では、そのあと不動産業者はどのように購入者さんを探すのか・・・？

不動産会社は多くの不動産の情報と知識を持っていますが、それでも地域すべての売出し中の物件情報・購入希望者の情報を網羅しているわけではありません。

地域には不動産会社はひとつではなく、それぞれがそれぞれに個別に物件を担当しています。

・今売出し中の物件は？
・値下げの情報は？
・この物件は契約決まった？
・いくらで実際に売却できたか？

購入を希望するお客さんが求める情報を調べるために、街中の不動産屋を順番に回って情報を仕入れていては大変な労力がかかり、情報収集に限界もありますし、スピードも遅くなります。

情報を広く早く正しく行き渡らせるため、平成2年5月に導入されたのがREINS（レインズ）です。

一昔前は、店頭に張り紙を貼る、知り合いの業者同士で情報交換をしたり・・・こんなローカルで地道な方法に頼っていましたが…
（お金に余裕がある不動産屋さんは新聞に広告を掲載することもあった）

レインズの導入によって、ネットワークで不動産業者の情報を集約して各不動産業者をつなぐことができるようになりました。

しくみ

不動産の売却を不動産会社に依頼すると、その不動産会社はレインズに物件の情報や図面を登録します。

登録された情報はレインズ上にて全国の不動産会社で検索・表示することができ、購入を希望する人の元へ情報がスムーズに届きます。

逆を言うと、レインズに登録されていない物件は購入者の目に止まりにくい、ということになるので、売却物件がレインズに登録されることはメリットであり、登録されないことは大きなデメリットになります。

（→REINS（レインズ）に登録される物件／されない物件）

REINS（レインズ）の使われ方

▲にも書いたとおり、不動産の売却を依頼すると、売却の依頼を受けた不動産会社がその物件情報をレインズに登録します。

登録された情報はネットワークを通じてすぐに他の不動産会社に公開されるので、その地域の物件を買いたい！と不動産を探している買主に、全国どの不動産会社でも情報を知らせることができます。

レインズの使われ方はこれだけではなく、一旦登録された不動産情報は、その売買契約が成立したのちに不動産会社が成約報告をすることになっています。

（この物件はいついつにいくらで売れましたよ～という情報をレインズへ報告する）

このことから、過去の取引情報も蓄積されているレインズは最近の取引価格の動向も把握できます。

正確で素早い統計データから、不動産の売却時の売り出し価格を決める根拠としてもよく利用されます。

※実際に我が家も、この統計データを見せられ査定額の根拠を示されました。

REINS（レインズ）に登録される物件／されない物件

レインズには、現在売出し中の全ての不動産物件が登録されているか？というと、そうではありません。

不動産を売却したい売り主 ←→ 依頼された仲介不動産会社 の契約形態によって、レインズに登録されるか？されないかが決まります。

	レインズへの登録義務
専属専任媒介契約	義務で5日以内
専任媒介契約	義務で7日以内
一般媒介契約	任意登録

▼契約形態のちがいをまとめた表（もっと詳しくはコチラ→一般媒介と専任媒介どちらが良いか）

	一般媒介契約	専任媒介契約	専属専任媒介契約
契約できる不動産屋の数	いくつでも ※但し明示が必要	1社のみ	1社のみ
契約外（明示外）の不動産屋の仲介で成約したら	営業経費を支払えば売却可	違約金発生	違約金発生
依頼者が自分で買い手を見つけて成約したら	制限なし	営業経費を支払えば売却可	違約金発生
依頼者への状況報告義務	特になし	2週間に1回以上	1週間に1回以上
指定流通機構「レインズ」への登録	依頼者の任意	契約締結日から7日以内	契約締結日から5日以内

レインズに物件登録をすることを法律上義務づけされている契約は、売却依頼業者は１社のみに限定した、専任専属媒介契約か、専任媒介契約を締結している場合になります。

何社でも売却依頼ができる一般媒介契約の場合は、レインズに物件を登録する義務はありません。

（法律では積極的に登録するようにと依頼されていますが、全ての物件を確認できるわけではありません）

登録方法

レインズへ登録するには、個人ではできませんので契約した不動産会社にしてもらう以外にはありません。

登録するか、しないかは不動産売却の仲介を依頼した不動産会社次第とも言えるので…、登録義務がある契約形態の場合は「レインズは登録しますよね？」と念を押しておくと安心できます。

※きちんと登録された物件は、家を売却するときにレインズに登録された公的な証明書が発行されます

【見る方法】一般公開はされている？個人で閲覧できるの？

レインズは会員である不動産会社しか閲覧ができないので、個人で情報を探すことがどうやってもできません。

（レインズの閲覧にはログイン会員IDとパスワードが必要です）

その代替法として、『不動産ジャパン』（http://www.fudousan.or.jp/）というサイトがあります。

不動産ジャパンでは、

• （公社）全国宅地建物取引業協会連合会
• （一社）不動産流通経営協会
• （公社）全日本不動産協会
• （一社）全国住宅産業協会

上記4団体の検索サイトの情報が統合された情報サイトで、100%レインズと同じ…という訳には決していきませんが、一般的な不動産情報サイトの量とは比較にならない数の不動産情報が掲載されています。

ただ、掲載は現在売出し中の物件のみ。レインズのように過去の取引情報が掲載されていないので、「売りたい物件付近での最近の取引情報は？」「あの物件はいくらで成約したか調べたい」といった使い方はできません。

【より高く売る方法】不動産の査定価格は業者によって数百万円も差があります